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楽器が音を出している・・・という勘違い [BOOK]

玉木宏樹 著 『贋作盗作音楽夜話』 より

(前略) プロの90%のヴァイオリニストは、楽器が音を出していると勘違いしています。音を出すのはあくまでプレイヤー。そのプレーヤーが望む音に近い音を出してくれるかどうかがいい楽器かどうかの基準のはずです。プレーヤー自身が自分の理想としての音の世界を持っていないとどんな高い楽器を奏いても悲惨な結果しか出ません。大した腕前でもないプレーヤーが高い楽器を買うと、それだけで満足して、音が出るものと思いこんでしまい、なでるような奏き方しかしないから、いい音が出るわけがありません。どんな高い楽器だろうと、自分流に調教できる腕がない限り、猫に小判です。 (後略)


タグ:玉木宏樹
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